認知症患者との関わり

こんにちは!HANAです🌸

 

本日は認知症患者との関わりについてお話ししていきたいと思います。

 

そもそも認知症とは↓

大きく分けて4つに分けて診断されます(4大認知症)。

アルツハイマー病(50%)

病的に神経細胞が減少し、脳全体が萎縮していく。

・初期症状:物忘れ

・特徴的症状:認知機能障害、物盗られ妄想、徘徊

血管性認知症(30-40%)

脳内の血管の梗塞や出血(脳卒中)が主な原因。脳卒中により神経細胞が死滅して症状が出現していく。

・初期症状:物忘れ

・特徴的症状:認知機能障害、神経障害、感情制御困難

レビー小体病

レビー小体とはパーキンソン病の人の脳に見られる異常な物質のこと。パーキンソ二ズム(筋固縮、振戦、緩慢な動作などの運動障害)や幻視が特徴。ドパコールやメネシットを内服して進行を遅くするなどの薬物コントロールを行う場合もあります。余談ですがこのタイプの認知症患者は抗精神病薬の感受性が高くなると言われており、少量の服用でも過敏に効果を示す場合があり、副作用も出やすくなる場合があります。

・初期症状:幻視、妄想、うつ

・特徴的症状:パーキンソン症状、幻視、認知機能障害

前頭側頭葉型認知症

前頭葉や側頭葉の萎縮により性格の変化や言語障害などが出現。現在このタイプの認知症はドネペシル、メマンチン、リバスチグミン、ガランタミンなどの抗認知症薬は効果がありません。そのため他の認知症と異なり指定難病となります。

・初期症状:常同行動、脱抑制

・特徴的症状:常同行動、脱抑制、人格変化、失語

 

参考:

https://www.molcom.jp/products/detail/126046/

 

 

疾患別に説明すると上記になります。

また認知症の症状を大きく分けると2つ。中核症状周辺症状(BPSD)に分けられます。

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参考:

http://kakuozan-clinic.jp/images/material/free9.gif

 

私もこれまで多くの認知症患者と関わってきましたが、それぞれ性格や症状が違い、対応に困ったこともたくさんあります。

中には骨折で緊急入院された認知症患者のご家族が入院によって少しの間患者と距離が置けるせいか、違った意味でほっとした表情をされる方もいらっしゃいます。手術目的の入院ですが、ある意味レスパイト入院になっているんでしょうね…

 

このように介護・看護する側も負担となるケースは少なくありません。

ケア一つしようとしても、認知機能低下により拒否されたり叩かれたり…笑

おかげさまで反射神経は鍛えられました^^;

 

まだ経験年数はかなり浅いですが、先輩の背中を見ていて「私もこういう関わりをしよう」「こうすればいいんだ」と学んできました。

例えば、

飲水量が少なく、点滴もよく自己抜針してしまう男性の認知症患者さん。内服薬も拒否する傾向にあるのでほとほと困っていました。ある日ご家族から「お酒が好きでよく晩酌をしていました」と情報ゲット。私はお茶の入ったコップをその患者さんに持たせ、私も紙コップを用意しひと言。「~さん!かんぱーい!!」先輩看護師からは爆笑されましたがなんと自分で飲んでくれたのです。それからはみんなその技で飲水を進めました✨

他にも、

よく看護学生が受け持ち患者さんに行う足浴を活用したこともあります。ベッド上安静の安静度指示があるためシャワー浴をすることもできなかった患者さんはいつも攻撃的な表情をされていて、ケア時は毎回2人がかりで行わないとパンチをモロに受けてしまいます(^_^;)「どうにか穏やかにすることはできないだろうか…」と考えていた時、温感により副交感神経が刺激され癒やし効果があると何かのバラエティ番組で拝見。そこで私は先輩に相談し、他業務の合間を縫って先輩と2人で一か八かの賭けでしたがベッド上で足浴をすることにしました。すると初めて見る笑顔を見ることに成功。よくよく話を聞くと温泉が好きだったようです。それからというもの、その患者さんは足浴を相当気に入ったようで、事ある毎に「足湯、足湯」と言うようになっていました。短期記憶は忘れてしまう認知症の症状でも、印象に残った事は覚えているんだなあと思った瞬間でした。

 

このように私の経験談をお話ししましたが他にも挙げたらきりが無いくらいのエピソードがあります。ほんの一部ですが、要は「患者さんの生活背景や趣味、五感を使った関わりが効果的である」ということです。

 症状によってはかなりストレスがかかる事もあります。しかし認知症患者さんと関わる上でまずは知識を得た上で自分なりにどのように関われば良いかをアセスメントしていくと看護が面白くなっていくのではないでしょうか。

 

また介護されているご家族にも家族看護が重要です。看護師は悪く言えば業務時間しか関わりがありません。ですが在宅となるとご家族は24時間365日その患者さんと向き合っていなければならないのです。声出し、昼夜逆転、内服拒否、暴力、徘徊、幻視…これが毎日なのです。あなただったら耐えられますか?どんなに感謝している相手であってもにこやかにできない…と葛藤することがあると思います。それを支えられるのは誰なのか、考えてみてください。いくら介護サービスを使用していても精神的負担は全て無くなるわけではありません。きっとそれが冒頭でもお話しした入院時にほっとしたような表情を見せたご家族の本当の 姿なのだと思います。

看護師としてそのご家族に何ができるのか

 ただ傾聴するのではなく、医療者として一歩踏み込んだ質問をしても良いと思います。生活背景だけでなく介護をしている上でどんな時に負担と感じるのか、一日のスケジュール、今したいことは何か(趣味等)。この機会にリフレッシュして頂くことを勧める場合もあります。日々の介護談や訴えを聞き、まずはそのご家族の頑張りを受容しましょう。泣いて訴えて来られる時もあります。もし自分にできることがあれば支えになるという意思表示をし、入院中定期的にご家族と話す時間を設けることも家族看護の一つです。私自身まだ未熟なので家族看護についてはまだ試行錯誤中。これからも勉強を進めてよりよい看護を提供できるようにしていきたいと考えています。

 

看護に答えはない

 

 

では!また👋